「腸内の常在菌はアレルギーや認知症に関わることもあるなど、全身に影響を及ぼすことが明らかになっています」(小林医師)

 検査は、生活習慣などのアンケート記入と便サンプルを郵送するだけで、約6週間以内に結果がわかる。結果によって、水溶性植物繊維の摂取法など、食事や生活習慣の見直しを図る。

■オリゴスキャン【ミネラル状況と有害金属の有無】
 過不足が体の調子を左右するミネラル。不足するとタンパク質やビタミンなどを摂取しても体内でそれをうまく活用できない上、カルシウムやナトリウムが不足するとけいれんや神経障害を引き起こすこともある。一方、ナトリウムは適量以上をとりすぎると、高血圧や動脈硬化、脳卒中などの原因になり、さまざまな障害が表れる。水銀や鉛などの有害金属が蓄積されると、慢性中毒や発がんなどの健康影響を引き起こすことも。オリゴスキャンは、こうした有害金属の蓄積や、有害金属を排出するための必須ミネラルの過不足を把握することができる。

 検査は、約3分間、手のひら4カ所に光を当てるだけ。これで体内の必須・参考ミネラル20元素の値と、有害金属14元素を測定できる。これまで毛髪や血液を採取する必要があったが、技術の進歩で格段に検査を受けやすくなった。

「不調が見つかれば、腸内環境を整え、食事からの必須ミネラルの吸収を改善させるよう指導しています」(同)

≪チェック項目≫ ○か×で各項目にお答えください
・気分が落ち込みやすい、イライラしやすい             
・疲れやすい、疲労感がとれない   
・汗をかきやすい             
・腰や手足が冷えやすい   
・寝つきが悪い、眠りが浅い          
・頭痛、めまい、吐き気がよくある             
・肩こり、腰痛がある      
・たばこを日常的に吸う   
・食事が偏りがち             
・尿の回数が多い、残尿感がある   

(本誌・松岡かすみ)

週刊朝日  2019年1月18日号より抜粋

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松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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