
11月27日、NPB最優秀選手に選ばれた丸佳浩(広島)と山川穂高(西武)。ファッションデザイナーのドン小西氏が2人のファッションをチェックした。
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この2人、てっきり今年のMー1グランプリ優勝者かと思ったんだけどね。聞けば、今年のプロ野球のMVPに選出された2人だそうじゃないの。2人のスーツのテイストがあまりにも違いすぎて、お笑いコンビのボケとツッコミみたいだもんな。
ボケ担当の丸選手は、大きめのヨレヨレスーツにボタンダウンのワイシャツを合わせたトラッド調。一見、無難だけど、アイビーブームを懐かしむ年じゃないんだもの。ちょっと安直なチョイスだよね。かと思うとツッコミ担当、山川選手は、チャラすぎる。ピタピタで着丈も短い今どきのスーツだけど、なんせアスリートは筋肉があるだろ。この人も筋肉にスーツが持ち上げられて、つんつるてんじゃないの。
そもそもスーツっていうのは、どんなしょぼくれたオヤジも紳士的に見せたり、いろいろ盛れるもんなんだよ。でもこの2人は逆。成績はいいのに、スーツに足を引っ張られてるもんな。アスリートって何かというとスーツを着せられるけどさ。もっと自由にファッションを楽しんでほしいです。
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2018年12月14日号