

第4次安倍改造内閣が10月2日、発足したものの、その顔ぶれはというと、初入閣12人のうち、ほとんどが5回生以上の入閣待機組だったことから「在庫一掃セール」と揶揄する声が上がった。その一方、総裁選で石破茂氏支持を明言した小泉進次郎氏らの若手は干された。
「有能な人なら国家のために使うべき。有能な人でも、石破を応援したから役職につけないという判断はあり得ないと思いますよ」
2日に発表された組閣と自民党役員人事について石破茂元幹事長はこう本誌に感想を漏らした。
安倍首相から入閣打診はなかったのか──。
「全くなかったね。もし、話が来たとしても、『閣僚をやっていない、他の能力のある人にお願いしたいです』と言ったと思うけど……」
総裁選投開票の直前になって石破氏支持を表明した小泉進次郎氏は、筆頭副幹事長を外れたが、閣僚入りもなし。『小泉純一郎・進次郎秘録』の著書がある作家の大下英治氏はこう語る。
「進次郎氏は安倍さんからひとまずゾウキンがけに励めということでしょうね」
その理由を政治評論家の小林吉弥氏がこう明かす。
「入閣要請はなかったようです。ギリギリまで石破氏への支持を封印した進次郎氏の心の中には反発もあるはずです。安倍政権に勢いがある間はある程度、協力せざるを得ないけど、陰りが出てきた場合、独自の動きに舵を切る可能性がある。今後は進次郎氏の動きが、自民党内政局の一つの焦点になってくるでしょう」
石破氏支持を明言していた進次郎氏、小渕優子氏ら若手のホープが外れた代わりに、「舌禍女王」といわれる片山さつき地方創生担当相ら入閣待機組を中心に12人が初入閣したことが、今後の国会運営で大きなリスクとなる危険性もある。片山氏の古巣である財務省の後輩官僚はこう語る。
「片山さんの性格に難があるのは現役時代から有名で、官僚同士だけでなく、誰にでも横柄な態度でした。2004年に女性初となる主計官(防衛担当)を務めましたが、予算が決まったときの打ち上げに、なぜか彼女だけ呼ばれませんでした。普通は呼ばれるはず。よっぽど内輪から嫌われていたんでしょう。閣僚の言動は内閣の信頼に直結するので不安ですね」