ドラマに五平が登場したのが4月末。5月から注文が続き、パニック状態になりました(笑)。ネット販売で1日10~20件注文があればいいほうだったのが、1日100件を超える注文が入るように。ピーク時は、最大500人待ちで、生産が追い付かない状況でした」(古屋産業)

 豊川演じる秋風が描いている設定の漫画は、80~90年代にブレークした漫画家くらもちふさこの作品。ドラマに登場する『いつもポケットにショパン』は、「朝ドラ登場後、重版がかかった」(集英社広報)

「くらもち作品を知らなかった若い世代が、手に取るように。売り場を拡充しています」(三省堂書店)

 ファッション界からもうれしい悲鳴が聞こえてくる。バブル期にボディコンと対極的な世界観で人気を集めたブランド「ピンクハウス」だ。ドラマの中で、井川遥演じる秋風の秘書・菱本若菜が、フリルや花柄、リボンがふんだんに使われた同ブランドの服を着用している。ブランドの店舗の来店者数やウェブサイトの訪問数が急増し、「懐かしい」「どこで買えるのか」などの問い合わせが後を絶たないという。

「懐かしいといわれますが、実は井川さんが着用している服は全て、昨季から今季のものばかり。ドラマで知って興味を持ったという若いお客さまも多く、イメージを上げていただいて、うれしい限りです」(ピンクハウス広報)

 物語はこれから、ヒロインの結婚・出産と、クライマックスを迎える。今度はベビー用品メーカーが、悲鳴をあげる番?(本誌・松岡かすみ)

週刊朝日 2018年7月6日号

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