特別賞は、18年ぶりの単行本「ひねもすのたり日記」(小学館)を出した79歳のちばてつやさん。幼い頃を過ごした旧満州での思い出や、日常のちょっとした出来事などを暖かく描いている。長年の業績やマンガ文化への貢献に対して贈られた。

「長いこと漫画を書いているが、いつもこれでいいのかと不安に思ってきた。こうして手塚治虫先生の賞をもらえて、もう少し頑張りたいと思う」

 贈呈式後の記念イベントでは、野田サトルさんとゴールデンカムイのアイヌ語を監修している中川裕・千葉大教授と編集者が、アイヌ民族の魅力などについて語った。手塚治虫の生誕90周年を記念して、長女るみ子さんと矢部太郎さんの対談もあった。

 会場では作品のイラストや単行本などが展示された。受賞者のイラストのポストカードなども販売された。(本誌・岩下明日香、多田敏男)

※週刊朝日オンライン限定記事

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