少し前の話になってしまいますが、「日本プロ選手権」(5月10~13日、千葉・房総CC房総)で、谷口徹さんが6年ぶりのメジャー制覇を果たしました。50歳での優勝は国内メジャー大会史上最年長ということです。
いやいやいや、すごいですねえー。人ってね、いろんな年齢だとかタイミングだとか時代だとかで活躍していくと思いますけど、プロゴルファーとして最も幸せな、晩年にさしかかったところでの優勝です。誰もがうらやましいと思うような勝利をなしとげたんじゃないかなと思います。それができたのは、谷口さんが長年にわたってシードを維持して、自分自身のやり方を貫いて、いろんなことに取り組んできた日々があったからですよ。ゴルフに対する、試合に対するガッツは誰にも負けない先輩です。谷口さんの口からも「一時は弱音を吐いた時期もあった」なんて話が出ましたけど、あの試合で見せたプロゴルファー魂は、誰よりもアツかった。日本の選手たちは、ああいうガッツのある試合をしていってほしいと思います。
さて「関西オープン」(5月17~20日、兵庫・小野東洋GC)では24歳の時松隆光がツアー3勝目を飾りました。彼は本名が「源蔵」でゲンちゃんって呼ばれてるんですけど、いまの僕の師匠とも言える男です。そう呼ぶと「勘弁してくださいよー」なんて言ってますけどね。
僕が指に負担の少ないベースボールグリップに取り組み始めたのは、その握りで活躍するゲンちゃんにヒントを得たから。すごく感謝してるんです。彼にはオールラウンドプレーヤーとしての地位を確立して、ベースボールグリップの第一人者になってほしいですね。
※週刊朝日 2018年6月8日号
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