平昌オリンピックに向けて各局が続々と、目玉となるキャスター、ナビゲーターを発表している。フジテレビ系はフリーアナウンサーの加藤綾子、元フィギュアスケート選手でバングーバーオリンピック銅メダリストの高橋大輔さん、夏季五輪で3連覇した元柔道選手の野村忠宏さん、テレビ朝日系は元テニス選手の松岡修造、元フィギュアスケート選手の織田信成さん、日本テレビ系はアイドルグループ「嵐」の櫻井翔、テレビ東京系は俳優・小泉孝太郎と元スキーノルディック選手で長野オリンピック出場した荻原次晴さん、と人気タレントや有名元スポーツ選手の起用を発表している。
そんな中、NHKは平昌オリンピックを担当するキャスターらを12月20日に発表し、都内で会見が行われたが、目玉は上村愛子さん。1998年の長野オリンピックから、2014年のソチオリンピックまで5大会連続で、フリースタイルスキー・モーグルの選手としてオリンピックに出場した。今回は現地でナビゲーターとして同局のオリンピック中継に参加する。上村さんは「私自身、オリンピックが大好きだし、オリンピックが伝えてくれる感動を、その瞬間瞬間に自分がどんなことを感じられるのか、ワクワクしています」と意気込んだ。
上村さんは5大会連続でオリンピックに出場した。高校生だった時に長野オリンピックへ初出場し7位だった。可愛らしいルックスだけでなく実力もあり、人気となった。
長野7位のあとは、ソルトレークシティー6位、トリノ5位、バンクーバー4位、ソチ4位と、常にあと一歩メダルに届かず、悲運の選手としても知られる。特に印象深いのが、前回のソチでの姿だろう。
上村さんは最後の最後まで3位で、念願のメダル獲得まで迫っていた。しかし、最終滑走者に順位を抜かれて4位だった。その直後のインタビューで、
「メダルは『あ! 取れたかな』と思ったんですけど、また4番だった。結果、メダルは取れなかったけど、清々しい気持ちです」
と眼に涙を溜めながらも笑顔で答えている姿が胸を打った。
実はその時インタビューしたのが、今回もオリンピックキャスターとして参加し、この日の会見にも立った同局の杉浦友紀アナウンサーだった。杉浦アナは、上村さんの前で当時の思い出を振り返った。