「ズボンはびっしょりで新聞紙を何枚も巻いて、タクシーで帰宅するしかなかった。当日の朝、健康診断でバリウムを飲んだせいだと思っていましたが、翌日以降もひどい下痢が治まらず、やはり酒のせいでした。妻に隠れて公園で飲んでいたつもりだったが、すべてお見通しでした。下痢は頻繁になって、自宅にいてもトイレに間に合わなくなり、とうとう紙オムツを着ける生活になった。この状態ではもう妻には逆らえません。言われるまま病院に入院しました。すると、下痢は3日で治ったのです」

 浜野さんは飲酒量が尋常ではなかったことは自覚していたが、自分はいつも静かにおとなしく飲んでいると思い込んでいた。アルコール依存症者がDVや子どもへの虐待、借金、失職など行動面で多くの問題を抱えているのとはまったく無縁だと考えていたのだ。しかし、妻から鏡など家具を壊したことや、たびたび暴言を吐いていたことを告げられた。

「まったく記憶にないことばかり。妻から聞いて愕然としました。自分の過去が信じられなくなった」(浜野さん)

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