「制度が社員の励みになり、売り上げアップにもつながっています。”自由選択”が、良いサイクルを生んだ要因では」(同)
にわかに注目を集める週休3日制だが、“勤務時間も減って、給与も変わらず”という例はほとんど見られない。出勤日の勤務時間延長か、給与が減るかのいずれかが一般的だ。
だが、「それでは意味がない」と声を上げるのが、7月から“給与も変わらず、勤務時間も減る”という理想的な週休3日制を全社的に試験導入予定のサタケ(広島県・従業員1千人)だ。
同社では、5年前に社員の働き方を調査。その結果、仕事全体の「平均3割にムダがある」との結論に至ったという。ワーク・ライフ・バランスの観点とあわせ、仕事のムダを精査するためにも週休3日制は有効では、と考えた。
「社員が働きやすい環境づくりを前提に進めている制度なので、休みが増える分、給与が減ったり、勤務時間が長くなったりするのは見当違い。いかに仕事のムダを省き、浮いた時間を休みに充てられるかが勝負だと考えています。メリット、デメリットを検証し、将来的な本格導入を検討したい」(同社広報)
週休3日の壁は、想像以上に高く険しそうだが、試行錯誤の中で、真の働き方改革が生まれるかもしれない。
※週刊朝日 2017年4月21日号