警備員によると、整理券の配布が5時半からで、その時点で数十人は当たり前、100人以上が押し寄せるのもざらだという。整理券の枚数はその日の入荷数による。記者の前で整理券を受け取った30代の男性は、ホッとした様子。
「四国から出張で東京に来たので、この機会に狙おうかなと。休日なのに早起きしました(笑)」
整理券は10時にiQOSの引換券と交換。40代の男性は愚痴っぽく言う。
「10時にまたここに来るなんて、仕事もあるのに無理ですよ……」
名残惜しそうに警備員に券を返すと、寒空の中、とぼとぼと駅へ消えていった。
幸い記者はiQOSを無事手に入れられたが、もっと簡単に、確実に入手する方法はないのか。
「生産が追いつかずお客様の元に届けられないのは心苦しいのですが、現時点で言えることは、運と根気かもしれません」(担当者)
対する後発のgloも地元紙の報道によると、購入をめぐって店と客がトラブルになり警察官が出動する事態になったという。狂騒曲はいつまで続くのか。
※週刊朝日 2016年12月30日号