女子には「些細なこと」と思えそうだが、排便の我慢は便秘が悪化する恐れもある上、男子にとっては名誉にかかわる問題だという。大人の男性も年ごろの男子の悩みには共感を示す。
「当時は必死でしたよ」と神奈川県に住む男子大学生Aさん(20)は、小学生時代を振り返る。
「大をしているときに、意地悪な連中に見つかろうものなら、『おい、誰かウンコしてるぞ』って騒ぎになる。そして、上からのぞかれて、『Aだ!』って。だから、いつも我慢していましたが、限界に達すると音楽室や体育館の近くのトイレへ。人が少ない場所を選んでいました」
一方で、個室化で別の問題が発生することも。
同県茅ケ崎市の松林小学校では、2001年に実験的に一部男子トイレを個室化。一部の児童にとっては大便をしやすくなったようだが、12年に実施したアンケートでは、「おしっこ用の小便器がないとトイレは使いにくいですか」という質問に対し、63.2%が「使いにくい」と回答。多くの児童が立ったままおしっこをしており、飛沫で床が汚れ、臭いが出るという“小”問題が発生したという。
結局、13年に学校全体を改修するのに合わせて、小便器を設置したトイレに戻した。同市の教育施設課長はこう語る。
「小便器がやはり必要という判断になり、からかいの問題は、教育指導で対応することになりました」
解決策の“大”は“小”を兼ねず、男子のトイレ問題は一筋縄ではいかないようだ。
※週刊朝日 2016年10月7日号
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