イケメンからごくフツーの男子、ダメ男まで、作品によってまるで違う顔を見せてくれる演技派俳優・菅田将暉さん。作家の林真理子さんとの対談では、役者としての信条を話した。
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林:いまや世代を超えて大人気ですが、中学のときから大阪市内では有名だったんですって?
菅田:あ、それはウソです。僕、箕面市内で生まれてるんで、大阪市内では誰も僕のことを知らなかったです。
林:でも、近隣の女の子たちに、ものすごい人気だったんじゃないですか。
菅田:中学のときはまったくです。
林:騒がれるようになったのは高校のときですか。
菅田:高1のときはそうでしたね。
林:そして「ちょっとイケるかな?」と思って、ジュノンのコンテスト(ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト)に応募したんですか。
菅田:えーと、中2、中3ぐらいのときにけっこうスカウトがあって、何度かオーディションとかに呼ばれたんです。好奇心旺盛でしたし、ドラマも好きでしたし。でもそれが実を結ぶこともなく、ふつうに受験して高校に入ったんです。その当時、「ごくせん」というドラマがあったんですが、メイン生徒たちの半分がジャニーズの方、半分がジュノンボーイ出身、あと三浦春馬さんみたいな感じで。「ジュノンボーイってすげえ」となって、友達とみんなで応募したんです。「誰か1人でも残ったらすごいな」と言って。そして今に至ります。
林:優勝はしなかったんですよね。
菅田:賞は何も取ってないですが、ファイナリストに残れました。そして縁があって今の事務所に入ったんです。
林:ジャニーズ事務所に入ろうとかは、考えなかったんですね。歌って踊るんじゃなくて、最初から演技者としてやろうと思ってたの?