「私の部屋は6畳間が一つだけ。寺内容疑者の部屋は6畳間が二つあり、ここのマンションではいちばん広い。学生なのに広い部屋を借りたのは、最初から監禁しようと思っていたのかね」

 誘拐直後には手紙を書くことを強要、自分の意思で家出したように装った。その謎を解くカギは彼の実家のある大阪府池田市にある。中学から進学校の大阪教育大付属池田中学校、高校へと進んだ。

「中学時代から理数系の科目が得意で、頭はよかった。ひょうひょうとして悪いやつじゃないが何を考えているかわからない、つかみどころがない感じ」(大教大池田中の同級生)

 飛行機が好きで、大阪伊丹空港までよく出かけたという。

「大阪空港まで、自転車で行くんです。飛行機を見ながら、『○時○分に東京発が到着。今日の風向きは……』と、解説していた。飛行機にはめちゃくちゃ詳しかった」(同)

 01年6月、児童8人が死亡、15人が重軽傷を負った大教大池田小学校で起きた無差別殺傷事件。偶然なのか、犯人の宅間守元死刑囚(04年に死刑執行)の自宅だったアパートと、寺内容疑者の実家は、歩いて2分ほどの距離。少年時代から寺内容疑者は、宅間元死刑囚の事件を知っていたという。

「『怖いな、あんな悪いヤツはいない』とか言っていた。アパートに入り、どこが宅間の部屋なんだと探検していた」

 と言うのは別の同級生。今回の事件についてこう話すのだ。

暮らしとモノ班 for promotion
大人のリカちゃん遊び「リカ活」が人気!ついにポージング自由自在なモデルも
次のページ