同じ仙台育英のエースだった佐藤世那(オリックス)は、独特のフォームに注目が集まる。肘をたたまず、上から振り下ろすアーム式と呼ばれるフォームだ。
「持ち味のフォークが見えやすい。すぐにフォームをいじる必要はないけど、球の出所を見にくくするとか、打者のタイミングを外すなど、何らかの技術を身につける必要はありますね」(佐野さん)
昨春のセンバツで優勝した敦賀気比の右腕、平沼翔太(日本ハム)は野手に転向している。
「打者の選択は正解。甲子園で打席に立つ姿には大物感が漂っていました。大きく構えて鋭いスイング。平沢よりインパクトありましたよ」(野口さん)
秋田商のエースだった左腕、成田翔(ロッテ)は、捕手出身の野口さんにとって興味深い存在だ。
「制球力がずば抜けています。緩急をつけて打者の裏をかくなどクオリティーが高い。捕手にとって面白いのは間違いなく成田ですね」
誰がどう躍進するか、競争は始まったばかりだ。
※週刊朝日 2016年4月8日号