今季“初戦”上々の発進に満足したというプロゴルファーの丸山茂樹氏。試合後は痛みが再発したという。

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 おかげさまで「第8回 丸山茂樹ジュニアファンデーションゴルフ大会 春季大会」(5月6日、栃木・ファイブエイトゴルフクラブ)も、無事に終えることができました。

 小学5年生から高校3年生までの男女121人が参加してくれました。小中高それぞれ、男女別で六つのカテゴリーに分かれて18ホールのストロークプレーで争いました。これはもう毎回のことなんですけど、最近の子の技術の高さには、驚かされてばかりですよね。

 今回は男子の中学と高校の部を合わせた61人の中で最もスコアのよかった選手に、JGTOチャレンジトーナメント「グッジョブチャレンジ」(5月28、29日、茨城・イーグルポイントゴルフクラブ)の出場権をプレゼントしました。

 初めての試みでチャンスをつかんだのは、1アンダーで回った日本ウェルネス高2年の高橋宝将(ほうしょう)君(16)。国内男子ツアーの下部ツアーとはいえ、プロの試合に出られるんですよ!

 僕も初めてプロツアーに出たのは東京・日体荏原高2年のときでした。予選通過には遠く及びませんでしたけど、いろんな発見や刺激を持って帰りました。高橋君にとっても、さまざまなことを感じられる最高の機会になるでしょうね。

「チャレンジでこうなんだから、レギュラーはもっとすごいのか」と思うのか、「チャレンジでここまでやれたから、レギュラーでも戦っていけるかな」と感じるのか。とにかく現時点でのすべてをぶつけて、なんとか予選を通ってくれたらと思います。

 毎回こうやってプロの試合に直結するような“ごほうび”を用意できるかどうかは分かりませんけど、いろんな形で「ジュニアファンデーションゴルフ大会」を魅力的なものにしていきたいですね。

 
 5月9、10日には「ザ・レジェンド・チャリティプロアマトーナメント」(千葉・麻倉ゴルフ倶楽部)に出場してきました。去年に続いて、これが今年初めての試合になりました。それでも懸案の左手親指の慢性亜脱臼が去年に比べて状態がよくて、春先にたくさん練習できましたから、「今年はそこそこやれる感じがあるよ」と周りの人には言ってたんです。

 そしたら去年は通算7オーバーと最悪だったのが、今年は7アンダー。岩田寛(34)と並んでプロの部で12位でした。イップスに悩まされてきたドライバーがまずまずでしたし、コースマネジメントがうまくいって、とくにパッティングがよかったんですね。

 ただ、アマチュアの著名人の方々も一緒に回る試合だから、コースセッティングがやさしめではあるんですね。だからレギュラーツアーでこううまくいくかといえば、また別の話です。

 それにこの試合が終わって、やっぱりまた左手の親指に痛みが出たんです。なんだか「さみしいなあ」って感じちゃいました。

 僕の次の試合は今季のツアー初戦となる「長嶋茂雄招待セガサミーカップゴルフトーナメント」(7月2~5日、北海道・ザ・ノースカントリーゴルフクラブ)の予定です。そこまでによりよい治療法に出合って、試合では予選を通過して、4日間プレーできたらと思ってます。

週刊朝日  2015年5月29日号

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丸山茂樹

丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

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