選挙前より1議席落としただけで何とか現状維持で踏みとどまった維新の党。 だが、大阪で会見した橋下徹共同代表は謙虚にこう頭を垂れた。

「選挙は結果。前回より減ったということは惨敗です。僕に責任がある」

 維新の党幹部が言う。

「選挙戦中盤、20議席台という世論調査の数字を見て橋下氏はビックリしたそうです。苦戦は予想していたが、ここまでダメなのかとガックリしていた」

 これでやぶれかぶれになったのか、投開票前日の演説で「今回の選挙は完敗。開票で自民党と公明党の議員だらけになる」と、まさかの“フライング敗北宣言”。

 だが、そのフライングのプラス効果が出たという。

「発言をネットなどで取り上げてもらい、土、日曜日に注目を浴びて、得票につながったかもしれません」(橋下氏)

 全滅の可能性も報じられていた大阪の選挙区で5議席を獲得した結果からすると、「同情作戦」が吉と出たようだ。

 一方、東京で会見した江田憲司共同代表(58)は「あと1週間あればもっといけた」と、手ごたえを口にした。

 注目度の差なのか橋下氏よりテレビへの露出は少なめで、インタビューが中断されたり中止になったりするたび「キャンセル?」「僕のタイムスケジュールください」とイライラし、「おなかすいた」と会場を出ていく一幕もあった。

「今日橋下さんから、『江田さんのように小選挙区だけ出て勝つにはどうしたらいいのか、さっそく教育します』と言われた」

 と、プライドもちらり。凸凹コンビの今度はどうなることか。

週刊朝日  2014年12月26日号