本田圭佑選手のゴールも虚しく、コートジボワール戦で敗北を喫した日本代表。次なる相手のギリシャは世界ランク12位とさらに格上。どうすれば勝てるのか。元日本代表の福田正博氏は「長友、内田のスピードが日本の武器だ」という。
* * *
堅守のギリシャから点を取るには、両サイドバックの長友(佑都)と内田(篤人)がカギになると思います。持ち前のスピードで敵陣深くまで攻め込み、相手の守備が整わないうちに素早くセンタリングを上げる。もしくは相手DFをひきつけ、空いた中央にFW香川真司らが走り込んでシュートを打つ。屈強なセンターバックがいるチームへの定石の攻めですが、かなり有効だと思います。
もう一人のキーマンは何といっても本田圭佑です。コンディションが心配されていますが、ギリシャは2戦目ということもあり、最高に近い形に仕上げてくるでしょう。フィジカルの強い本田が前線でボールをキープしたり、ドリブルを仕掛けることでファウルをもらえる。ゴールに近い位置でのフリーキックを得れば、得点の確率も上がります。
ただし試合全体を通じて、チャンスは多くないと思います。前半が無得点でも焦らず、「まだ45分ある」と根気よく攻めることが大切。日本が焦ってバランスを崩し、リスクを冒すことを相手は待っています。術中にはまってはいけません。
エース、ミトログルを中心にしたギリシャ得意のカウンター攻撃に対しては、日本は両センターバックと自陣に残っているボランチ、サイドバックの計4人がいかに連動できるかがポイントです。空いているスペースを消す、厳しくマークにつく。4人が連動しながら個々の役割を果たせば、十分はね返せると思います。
※週刊朝日 2014年6月27日号