マンションの世界にも「美魔女」が生まれていることをご存じだろうか。たとえば「ゴージャス&セクシー」(小悪魔)がテーマなら、天井にアンティーク調のシャンデリアを配し、床には大理石風の石目のタイル。壁は大胆な白と黒のコントラストで、大人の魅力を演出する。
マンション物件のデザインや間取りを大幅に改装するリノベーションを手がける金沢市のタカラ不動産が、「プリンセス」「チョイ悪系」といったテーマ性に富む数十タイプのコンセプトを前面に物件を売り出したところ、評判となった。募集と同時に契約が決まる物件も少なくなく、
「(リノベーションした後は)賃料が2割以上あがる」と、全国からこれまで約300社の同業者が見学に来たという。
そこでタカラは今年から、「リノッタ」の名で同コンセプトを展開するフランチャイズ加盟店を全国に募った。すでに首都圏を中心に17社が加わっている。小村典弘専務は言う。
「顧客の好みをとことん研究して、美大を出たデザイナーらがそれを実現できるのが我々の強み。モノを大事に使う今の時代に合った建物若返り術です」
※AERA 2012年11月26日号