クリスマス、お正月と楽しいイベントが近づき街のイルミネーションに心躍るこの季節。そんな世間に反して、受験生とその親にとっては不安が増す時期でもある。あと1カ月と迫るセンター試験までにやるべきことは? 代々木ゼミナール講師の土屋文明氏に日本史対策を聞いた。
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この時期になると、「知識が足りないんじゃないか」と不安になるかもしれませんが、センター試験は教科書をしっかりと勉強していれば心配いりません。
今まで勉強してきた教科書やノート、プリントでひとつひとつの知識を確認しましょう。問題を解くならセンターの過去問がいい。年度ごとに解くのではなく、追試も含めて過去5年分の自分がもっとも苦手な時代から時代ごとに解いてみる。知識の定着にムラがあることがわかるはずです。近代や近世は設問が多いので、苦手な人は要注意です。
日本史のセンター試験は、36問中20問前後が正誤判定問題です。日本史が得意という人でも、意外と正誤判定を間違えます。
4択の正誤判定問題で簡単に点がとれる方法があります。今まで学校や予備校で勉強してきた知識を前提に、「こんなのは聞いたことがない」と思うものに、判別不能の△をつけて選択肢から除外してください。これは判別不能文を「勘」で解くことを防ぐ効果があります。たったこれだけで、日本史が苦手な人は10点ぐらい点が上がります。
判別不能の△が二つ、×が二つで正解を選ぶ場合には、判別不能の二つのうち知っている語句がより多いほうを選びましょう。それでも迷う場合には、判別不能の中で前から2番目が正解である確率が高い。
正誤判定で間違えやすいものに、指定内容相違と指定時期相違があります。選択肢の文章そのものは正しいのですが、前者はたとえば、日露戦争についての問いなのに日清戦争のことが書かれている。後者はたとえば、奈良時代についての問いなのに平安時代のことが書かれているといった場合です。「○○の時期の××という内容について」という設問をしっかりと頭に入れて解きましょう。
※週刊朝日 2013年12月27日号