現役時代の新庄剛志 (c)朝日新聞社
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 プロ野球もキャンプ開始からオープン戦も本格的にスタート。東京五輪の影響で例年より早い3月20日の開幕を待ち遠しく思うファンも多いだろう。その3月20日を節目と考えているのは、現役の選手や監督ばかりではない。ある引退選手も今季開幕までの現役復帰を目指している。そう、新庄剛志だ。

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 新庄と言えば派手なビジュアルと言動、そしてここぞというところで打ったり華麗な守備を決めてみせたりと、現役時代にファンを大いに喜ばせたスター選手だった。

 2001年にはメジャーリーグ移籍も実現、メッツに入団した新庄は途中出場した開幕戦で初安打、地元での初戦では初本塁打を放つなど、メジャーでも変わらぬ勝負強さを発揮。ジャイアンツへ移籍した2002年には日本人として初めてワールドシリーズに出場し、野球を楽しむ姿から「SHINJOY」という造語も生まれ、アメリカの野球ファンにも愛された。

 2003年にメッツでプレー後、2004年からは日本ハムでNPBに復帰した新庄は、2006年を最後に現役引退。その後は指導者として球界に残るのではなく、タレントや実業家として活躍していた。2010年頃からはインドネシアのバリ島に移住している。

 そんな新庄が昨年11月、SNSで突然の現役復帰を表明。さらに48歳の誕生日だった今年1月28日には、今年の開幕までにプロ野球選手になってグラウンドにもう一度立つと宣言したのだ。

 現実的に考えれば、野球から離れて10年以上がたつ48歳がプロ野球選手に戻れる可能性は皆無に等しいだろう。ちなみにNPBでの歴代最高齢選手は、2015年まで中日でプレーしていた山本昌で、50歳2カ月が最年長出場記録として残っている。

 ただし山本も40代半ば以降はコンディションが整った時だけ一軍に上がって数試合を投げるという、負担の少ない起用法で現役生活を続けていた。基本的に毎試合ベンチ入りが望まれる打者には再現が難しいと思われる。ましてや新庄の売りは打撃よりも守備であり、代打のみの起用では良さが生きない。

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現実的に獲得の可能性があるのは…