彼は4年半も、コツコツと動画の投稿をし続けたのです。YouTubeが収益化する前から、試行錯誤を続けながら、毎日投稿していました。ヒカキンさんがYouTubeで成功したのは、粘り強かったからです。

 他のYouTuberも皆、諦めずに継続して努力したから成功しています。私が育成に関わった人で、成功する方は皆さん粘り強い方でした。これが、YouTuberの本質的な部分です。

 ではなぜ、成功するYouTuberは、再生されなくても、すぐに結果が出なくても、心を折られずに動画の投稿を続けられるのでしょうか。

 それは、失敗という概念がないからです。失敗は成功に続くためのプロセスだと捉えています。そう思えば、一度や二度の失敗で心を折られることもないし、動画が再生されなくても何度もトライすることができます。成功するYouTuberは、とんでもなく諦めの悪い人たちとも呼べます。

 そして粘り強さが成功に結びつくのは、YouTubeだけではありません。ビジネスにおいても、同じことが度々起こっています。

 カーネルサンダース氏は、ケンタッキーフライドチキンの売り込みをした際、1009回も断られています。自分のアイデアが1009回否定されても、心を折られずに1010回目の営業をしたそうです。

 彼のアイデアが初めて採用されるまでに、2年かかりました。普通の人なら、とっくに諦めていたと思います。彼の成功は、まさに粘り強さによるものでした。

 また、ウォルト・ディズニー氏はディズニーランドの資金提供を302回も断られたそうです。どの銀行からもアイデアを否定されて却下されました。それでも諦めなかったから、ディズニーランドができたのです。

 そして、トーマス・エジソン氏も、「成功への最も確かな方法は、常にあともう1回試してみることだ」という言葉を残しています。偉大な発明家も、やはり諦めない人でした。

 華々しい功績を残した方々も、成功するまでには地道な努力や苦難があったのです。どうしても成功した後のことがフォーカスされがちですが、大切なのは、その過程にあると思います。

 成功するまでやれば、失敗は全て試行錯誤になります。間違いもプロセスの1つです。むしろ失敗した後の方が大切で、どうすれば成功するのかを考え続ける作業が重要です。

 このコラムを読んでいる皆さんが、もし何かに挑戦する際は、心を折られずに継続して取り組んでいただきたいです。どのジャンルでも、粘り強さが成功を導くカギだからです。

◆プロフィール
なーちゃん/二児のママ兼YouTuber。2014年にチャンネルを開設。長男・こうちゃんと出演する動画は子どもから親まで幅広い層から人気を集め、“ファミリー系YouTuber”としてカリスマ的存在に。登録者数214万人、総再生回数13億回を誇る。YouTube Twitter

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