6位:オルンガ(柏レイソル)

 J2最終節の京都サンガ戦で8得点を記録したことが話題になったが、ほぼフルシーズンで圧倒的な存在感だった。来日1年目だった昨シーズンは圧倒的なフィジカルの強さこそ見せるものの、肝心のフィニッシュで大外ししてしまうなど“自作自演感”もあった。J2に戦いの場を移した今シーズンは開幕当初こそサブだったが、クリスティアーノ、江坂任、瀬川祐輔との攻撃ユニットが固まると、ゴール前のフィニッシャーとしての仕事が確立された。多少アバウトなボールでも余裕でレシーブ範囲にしてしまう身体能力は驚異的だが、積極的にシュートを狙う姿勢も見逃せない。27得点でJ2得点ランキング2位だったが、1点差で得点王のレオナルド(アルビレックス新潟)がPKで7ゴールを記録しているのに対してオルンガは0本だった。

5位:シマオ・マテ(ベガルタ仙台)

 2019年において彼ほどドラマチックなシーズンを送った外国人選手はいないかもしれない。開幕当初はボランチで起用されるも、なかなかフィットせず、ウェイトオーバーも指摘される中でベンチが続いた。しかしルヴァンカップでアピールすると、第14節の名古屋グランパス戦で獅子奮迅の働きを見せ、チームを連敗から救ったことが転機となり、センターバックとしてレギュラーに定着した。セットプレーの得点力も魅力だが、シーズンで挙げた3得点のうち2得点が北海道コンサドーレ札幌戦という“コンサキラー”ぶりも際立った。

4位:アンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)

 言わずと知れたワールドクラスの名手であり、中盤でボールを持てば高度なテクニックでまずボールを失うことなく味方に良質なパスを送り届けた。逆にパスの受け手としても素晴らしく、オフ・ザ・ボールでのポジショニングとファーストタッチからの効果的な持ち運びも見逃せない。6得点6アシストというリーグ戦の成績だが、起点になったプレーも含めて、大半のゴールに絡んでいる。また、本人が輝くだけでなく、周囲の選手と相乗効果を生むこともイニエスタならでは。天皇杯のファイナルでクラブ悲願の初優勝に導けるかにも注目だ。

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トップは“無双”レベルだったあの選手