将来「医師になりたい!」という学生に向けて、現在発売中の週刊朝日MOOK『医学部に入る2020』では、学年別の勉強法や医学部の問題の傾向を取材をしている。
2021年度から導入される「大学入学共通テスト」は、20年度入試にも多大な影響を与えているようだ。医学部専門予備校のメディカルラボ情報研究所所長が、医学部入試の傾向と対策をわかりやすく解説する。
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医学部合格に必要なことは何でしょう。
もちろん直接的には学力ですが、まずは「医師になりたい」という目標が、ぶれないことが大切です。
「なぜ医師を目指すのか」は、人それぞれかと思いますが、しっかりとした意思が必要です。これは、近年重要視されている面接の際にもポイントになります。そのうえで「計画的・効率的な学習」「受験校選定」などの戦略・戦術が必要です。これは、自分だけではなく、高校の先生や予備校などの力も借りましょう。
日々の学習では、医学部合格のための受験対策と学校の予習・復習、テスト対策などを両立させなければなりません。計画表をつくり、医学部入試を意識した勉強を行うことが大切になります。そうしなければ、出題範囲の広い医学部受験は乗り越えられません。
計画表は長期(3年間)、中期(1年間)、短期(1週間、もしくは学期)を作成し、「見える化」を意識します。定期的に見直しを行って、進捗状況を確認するようにしてください。
■自分に合っている受験校を見つける
時期別で見ていくと、高1~2では英語と数学の学習に比重を置きましょう。また、国公立大志望の場合は、国語と地歴公民も苦手にならないように意識することが大切です。
特に「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」の国語は「大学入試センター試験(以下、センター試験)」よりも難易度がアップするので、浪人も視野に入れている人は注意が必要になるでしょう。
高3の夏休みが終わるまでには志望校を決めて、直近の過去問題を解いてみましょう。難度のほか、頻出分野、出題形式、問題量、配点比率などを改めて確認し、傾向が自分に合っているかを判断してください。