ポリフェノールは抗酸化作用が強く、ブドウの果皮や種に多く含まれており、赤ワインにもこれが多く含まれている。ポリフェノールの一種リスベラトロールはブドウの果皮にあり、ファイトアレキシンという抗カビ活性もある。この話はすでにした。
そのリスベラトロールはLDL酸化防止、抗血小板凝集、血栓予防といった効果があるといわれ、さらにがんの予防にも役に立つとも考えられてきた。がんもまた活性酸素が遠因となっており、抗酸化物質が予防に役立つのでは、と考えられているためだ。
ほかにも、ワインの定期的な摂取で認知症、とくにアルツハイマー病の予防効果があるのでは、ともいわれている。さらにワインには(ヒポクラテスが論じたことを裏付けるように)腸内細菌群を調整する作用が指摘されている。