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令和初のJ1リーグとなった5月3、4日の9試合には、FCバルセロナ育成組織出身の久保建英(FC東京)ら2000年代生まれの選手4人が先発出場。ベンチ入りを含めると合計8人が新時代の幕開けゲームに名を連ねた。ちょうど1年前の2018年ロシアワールドカップの時には「おっさんジャパン」が世の話題をさらったが、この短期間で日本サッカー界の若返りが一気に進んだ印象だ。
そんな中、注目されるのが「令和の怪物候補」と目される面々。筆頭と見られるのは、やはり久保だろう。中学2年になるタイミングで日本に帰国し、FC東京の下部組織入りしてからというもの、彼は凄まじいスピードで駆け上がってきた。
年代別代表では、15歳で2017年U-20ワールドカップ(韓国)に出場し、16歳の同年秋にはのU-17ワールドカップ(インド)に参戦。17歳になった2018年にはAFC・U-19選手権(インドネシア)で日本攻撃陣の主軸として活躍した。Jリーグの方は、プロ契約を結んで臨んだ2018年こそFC東京とレンタル移籍先の横浜F・マリノスで思うように出番を得られず、プロの壁にぶつかったが、フィジカル面が追いついてきた今季は復帰したFC東京でエース級の働きを披露。開幕から首位を走るチームをけん引している。長谷川健太監督も「ウチにはドリブルで運べる選手がいなかったが、建英は個の力で局面を打開できる。それで攻撃に新たなアクセントが生まれている」と絶賛するほどだ。
傑出した存在感を日本代表の森保一監督も高く評価し、6月の南米選手権(ブラジル)に出場する日本代表入りを熱望。今月下旬開幕のU-20ワールドカップ(ポーランド)派遣を見送らせた経緯がある。6月4日に18歳の誕生日を迎える久保が直後にA代表デビューを飾るのはほぼ確実。この勢いで行けば、平成の代表スターである中田英寿や中村俊輔(磐田)、本田圭佑(メルボルン)らをしのぐ成長スピードでスターダムにのし上がることは十分にあり得る。