ーーバッテリーを中心として守備力は球界屈指。
「19年は守備重視、しっかり守れるメンバーが必要」と語った西村監督。その守備の要となるのは今年から選手会長に就任した捕手の若月健矢。23歳と若手ともいえる年代だが、高校時代から常に世代別の日本代表に選ばれており、国際経験も豊富。正確な送球と観察力、配球力など捕手として必要な資質を持つ。「NPBを代表する捕手になれる可能性がある」と鈴木郁洋バッテリーコーチも語る。
投手陣では左右のバランスが取れた先発陣が揃う。アンドリュー・アルバースは18年球宴前までに9勝を挙げる活躍を挙げたサウスポー。7年目を迎える右腕ブランドン・ディクソンも安定感ある投球が武器だ。加えて新外国人タイラー・エップラーは米国3Aで13勝をマークした26歳の伸び盛りの右腕。NPBを経由してMLBで活躍した投手も多いだけに、モチベーションも高いはずだ。
日本人投手ではエース候補の3年目、山岡泰輔。セットアップで活躍し今年から先発転向の山本由伸。故障で戦線離脱はしたが1年目から結果を出した田嶋大樹など、18年リーグトップの先発防御率3.78は今年も健在である。
そして何と言ってもオリックスの強みは厚みのあるブルペン。35セーブの絶対的クローザー増井浩俊。吉田一将(58試合)、近藤大亮(52試合)、澤田圭佑(47試合)比嘉幹貴(43試合)とスタミナ抜群の強力なセットアップ陣(数字は18年登板試合数)。三振奪取率も高いブルペン陣だけに先発が試合を作れれば勝機は大きい。
ーークリーンアップの前の出塁がすべてのカギ。
打撃陣では25本塁打のステフェン・ロメロ、11本塁打のクリス・マレーロの2外国人が健在。新加入ジョーイ・メネセスは米国3Aで23本塁打82打点の二冠王。打率も.311と高く、日本向きの強打者と言えるだろう。投手陣も含めて外国人選手は試合出場すればある程度の結果を残すだろうから、西村監督の起用法に注目である。
日本人野手では18年全試合出場、26本塁打、86打点、打率.321と今やチームの顔となった吉田正尚が核となる。10年本塁打王、T-岡田がかつてのような輝きを見せてくれれば、かなりの強力打線が組めるはずである。