2年ぶり通算3度目のトリプルスリーを狙うヤクルト・山田哲人の30盗塁目が、ボールデッドで無効になるハプニングが起きたのが、8月26日のDeNA戦(神宮)。

 この日まで打率3割1分9厘、30本塁打、28盗塁の山田は2対2の3回無死、四球で出塁すると、次打者・バレンティンが今永昇太の初球、141キロ直球を空振りする間に二塁を陥れ、シーズン29個目の盗塁を成功させた。

 これでトリプルスリーの最低基準である30盗塁まであと「1」である。

 そして、4対2とリードして迎えた5回1死、山田はこの日2度目の四球を選んで一塁へ。バレンティンのカウント2-2のときにスタートを切り、二塁に滑り込んでセーフ。直後、スタンドから大歓声が起き、30盗塁達成を祝福した。

 ところが、ここで思ってもみなかったどんでん返しが起きる。バレンティンが空振り三振に倒れた際に、勢い余ったバットが捕手・嶺井博希に接触していたことから、ボールデッドを取られ、一塁に戻されてしまったのだ。村山太朗球審が故意ではないと判断したことから、守備妨害は適用されなかったが、二盗成功は無効とされ、せっかくの30盗塁目は幻と消えてしまった。

 山田は「空振りしたところまでしか見ていない。戻ってと言われたから妨害があったんだと思った」と苦笑い。

 実は、2年連続トリプルスリーに輝いた2年前(16年9月3日)にも、シーズン30個目の盗塁を狙って好スタートを切りながら、直後、バレンティンがファウルを打ってしまい、せっかくの二盗成功が水の泡……。打順のめぐり合わせとはいえ、2度にわたって30個目を邪魔されるとは、因果な話である。

 だが、この時点でヤクルトは33試合を残しており、いずれにしても到達は時間の問題。同31日の広島戦(神宮)の7回2死、シーズン30個目の盗塁を成功させ、打率、本塁打、盗塁で、NPB史上初の3度目のトリプルスリーを達成した。

 今季限りで引退するソフトバンク・本多雄一が10月6日の西武戦(ヤフオクドーム)に1番セカンドでスタメン出場し、現役最後の花道を飾った。

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幻と消えてしまった“最後の盗塁”