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今月6日、北海道を襲った震度7の地震。それによりホテルや旅館などの宿泊キャンセルが94万2千人分に上り、交通費や飲食費などを含めると292億円の影響が出ているとの推計を北海道庁が発表している。北海道在住者に「行っても迷惑じゃないですか?」と質問をぶつけてみたというお笑い芸人のカンニング竹山さん。その返事は……。
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先週、北海道に住んでいる人と電話で話したんですけど、地震とか災害のときの報道って、その地域に住んでいる人が持っている情報とちょっと違うところがあるんですよね。東日本大震災のときもそうだったけど、一度東京に情報を集めて何を流すか判断していると、東京向けのニュースになっちゃうんですよ。障害者のチャリティー番組が健常者目線になっちゃっているのと一緒で、こっちのための番組になっちゃってる。融合ができていないんです。だからちゃんと話してみるとちょっと違うぞっていうことが起きるんです。
北海道は一時、全域で停電したけど、意外と普通に生活できている人がいたりもする。だから地元では、どの地域がいつまで停電するかとか、どこのコンビニが何時に開くのかとか、そういう具体的な情報がほしいんだけど、キー局のテレビでは土砂崩れしたところの空撮ばかりが流れていたでしょ。そうなると結局、「地元のラジオを聞いている」っていう声も聞きました。
地震報道は遠くに住む人たちが「これは大変だね」って言うための番組になっていないか。本当はそれじゃいけない気がしていて、「ここで土砂崩れが起きていますが、一方で市内のここは何も影響が無いですよ」とか、そういう情報にも価値があると思うんです。でも市内に行っても、我々はコンクリートが割れたところを探すし、そういう絵がほしいのも確かにありますよね。そこが、住んでいる人からすると、いやいやそこは割れてるけどうちは平気だから!っていう違和感になってしまっていると思う。