石破茂元防衛相「家で塾歌が入ったDVD鑑賞」慶應を愛して止まないワケ

AERA

【慶】石破 茂さん(62) 衆議院議員、元防衛大臣 /197...

 大学の伝統やスクールカラーの影響をたっぷりと受けながら過ごす学生時代。第一線で活躍する早稲田大学と慶應義塾大学の卒業生がそれぞれの魅力を振り返る。早稲田は岸田文雄・自民党政調会長、慶應は石破茂・元防衛大臣。AERA 2019年9月16日号に掲載された記事を紹介する。

【岸田文雄さんの写真はこちら】

*  *  *
■慶應 石破茂さん(62)衆議院議員、元防衛大臣

家で塾歌などが入ったDVDを見ていると、娘たちに言われるんです。「お父さん、本当に慶應好きね」。好きなんです。もう一度選ぶとしても慶應です。中学までは鳥取で、高校から塾高に通いました。父親が鳥取県知事だったので、「子供が県立高校に行くもんじゃないな」と。慶應を選んだのは、中学3年の夏休みに鳥取で慶應大学生のビッグバンドの演奏を見たからかなあ。感動しちゃってね。格好いいなあっていうこともあって、慶應を受験したんです。最初はホームシックにかかりました。普通部や中等部から上がってきてる塾高生ってやっぱり違うんですよ。ハイソな感じでね。私は言葉も微妙に違ったし、嫌になってもう鳥取に帰りたかったんです。それが、慣れてくると過ごしやすくなりました。ゴルフ部に所属して、日吉の辺りをひたすら陸上トレーニングで走っていました。日曜になると私の部屋で宴会なんかもしてたな。大学では刑法にのめりこみましたが、サークルの友人と野球の早慶戦の応援に行って酒を飲んだり、試合後は日比谷公園の池に飛び込んだりと、思い出はたくさんあります。慶應っていうのは、勉強しようと思えばいくらでもできるし、遊ぼうと思ってもいくらでもできる。私の場合は勉強だけでなく、バカバカしいことをするのも妙に楽しかった。慶應って、そういうことができる器の大きな学校でしたね。


■早稲田 岸田文雄さん(62)衆議院議員、自民党政調会長

 早稲田大学で一番共感を覚えたことは、多様性がありリベラルであることです。宏池会のイメージと重なります。昔は国際的な雰囲気は少なかったですが、いまは留学生も多く、グローバルな多様性を大事にしていますね。私は法学部でしたが、印象に残っているのは4年生の時に所属した浦川道太郎先生の民法のゼミ。不法行為についてのゼミでしたが、先生とは国会議員になってからもお会いするなど、その後もありがたいご縁を頂きました。後に総長になられた西原春夫先生の刑法の講義も、西原節といった名調子で大変印象に残っています。在学中、父親の選挙を手伝いに地元に帰ることもありましたが、当時は自分自身の将来について具体的に考えていたわけではありませんでした。ありあまるほど自由な時間で、あちこちに旅に出たり、読書をしたり。読書は乱読でしたが、吉川英治の『宮本武蔵』やドストエフスキーの『罪と罰』が印象に残っています。司馬遼太郎も随分読みました。防衛大臣の岩屋毅とは早稲田で一緒で、在学中からよく飲みに行った仲間です。そういった友にも恵まれ、いま思えば大変贅沢な時間を過ごさせてもらいました。早稲田で、同じ日本といっても地方があって大変広い、世の中にはいろいろな人間がいて、いろいろな考え方があると、多様性について考えさせられました。それが私の政治活動の原点になっています。

(編集部・小田健司=慶應、小柳暁子=早稲田)

※AERA 2019年9月16日号

サイトで見る