──登録者数や視聴回数、もう満足されたのでは?

HIKAKIN:まだまだ足りないですね。再生回数とか高評価ボタンは全力で上げていきたいです。だからといって何百億再生いきたいとか具体的な数字はないんですけど。「もう満足だ」とは思ったことはないですね。周りのみんなが頑張っているからかもしれません。

限られた「時間」の中で

──映画や音楽など、YouTube以外のものからアイデアをもらうことはありますか?

HIKAKIN:映画とかこの10年で本当数えられるぐらいしか見ていなくて。それぐらいYouTubeだけに時間を割いてきました。そもそもYouTubeという世界があまりにも広く、コンテンツが膨大なので、その中でインプットも完結していますね。海外にもスゴい人がいるので、自分より数字を持っているYouTuberの動画からヒントを得ることはあります。何を言ってるかわからなくても、編集の仕方とか。

──タレントや芸人がYouTubeチャンネルを持つことも、近年ぐんと増えました。

HIKAKIN:今はもう戦国時代。ツイッターのアカウントを持つくらいの感覚でチャンネルを持つのが普通になりました。プロの制作が付いてる人もいて、そういう中で横並びになる。例えば、面白いバラエティーグッズの店に行けば昔はそれだけで企画が成り立っていましたが、今はそれじゃ企画として弱い。ハードルが上がっています。

──ネタ切れしませんか?

HIKAKIN:それはなくて、むしろ全部できないので、限られた時間の中でどれをやっていくか、バズりそうなものを選んでいます。新しいYouTuberもたくさん出てくる中で人気になって3年も最前線にいたら、すごいことだと思いますよ。

──HIKAKINさんは3年後も最前線に。

HIKAKIN:そうですね、結構、頑張ってると思いますよ(笑)。

(構成/編集部・高橋有紀)

AERA 2022年6月27日号