くら寿司の「サーモン」
くら寿司の「サーモン」

 回転寿司の魅力のひとつに、ネタの種類の多さがあります。くら寿司でも、多様なお客さまのご要望にお応えできるよう、常時90品目程度のお寿司のメニューをそろえています。

【写真】ノルウェーから航空便で日本まで運ばれていた「生サーモン」。輸入が困難に…

 その中で、皆さんの一番のお気に入りのネタは何でしょうか?

 筆者にとってのナンバー1は、やっぱりイカ。以前、同じイカ好きの友人と「イカ愛」で盛り上がったんですが、意見の相違があったのが、「コリコリ派」か「もっちり派」についてでした。筆者は圧倒的に「コリコリ派」なんですが、その友人は「もっちり派」でした。

 筆者的には、ヤリイカやマイカのコリコリとした食感と心地いいワサビの辛さ、そしてその後にくるなんとも言えない甘みの虜になっています。「もっちり派」の友人の一押しは、ソデイカとのことでした。

 一般的には「もっちり系」と言われているアオリイカですが、釣りたてのものをさばいて食べると、非常にコリコリとした食感が筆者好みでした。他のイカは自分でさばいて食べたことはありませんが、釣りたてのものは一般的に「コリコリ系」なんでしょうか?

 話を本題に戻しましょう。

 先日発表されたマルハニチロの「回転寿司に関する消費者意識調査2022度版」よると、回転寿司の人気ネタ1位は、11年連続でサーモンだそうです。

 脂の乗ったサーモンは、いわゆる魚っぽさが少なく、甘みのある脂が美味しいですよね。このあたりが、特に女性やお子さまに人気の要因となっています。もうひとつ、サーモンはクセが少ないので、さまざまなアレンジメニューを作りやすいのも人気の秘密ではないでしょうか。ちなみにイカは8位でした。

くら寿司の「とろサーモン」
くら寿司の「とろサーモン」

 この回転寿司にとって目玉商品とも言えるサーモンが、今回のロシアのウクライナ侵攻によって、品薄となり価格も高騰しているんです。

「ロシア産のサーモンが入ってこなくなったから?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。実は、現在回転寿司で販売されているサーモンは、ノルウェー産が多いんです。

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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ノルウェー産が増えた理由は?