(AERA 2021年10月18日号より)
(AERA 2021年10月18日号より)

「マダニの中にある『α‐Gal(アルファ・ガル)』という物質で、アレルギーが起こる可能性があります。実はこれ、牛肉にも含まれているため、同時に牛肉アレルギーにもなることがあります」

 また、「交差抗原性」でも、意外な「交差」が存在する。

 アレルギーでは、鼻炎や喘息などの症状が出る。だが、さらに進むとこんなことも。

「ポーク・キャット症候群と言って、猫アレルギーになると、タンパク質の成分が似ている豚の肉など、ほかの四つ足の動物の肉を食べられなくなる可能性があります」

 犬アレルギーも猫と同様、被毛のフケが原因であることが多いが、アトピー性皮膚炎があり、かつ犬にアレルギーのある女性は将来、不妊になる可能性があるという。

「犬のフケのタンパク質と、人間の精子のタンパク質が似ているんです。その結果、精子でアナフィラキシーショックを起こしてしまう。非常にまれですが、実際に報告されている例です」

AERA 2021年10月18日号