※写真はイメージです(GettyImages)
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 クラゲに刺されると納豆が食べられなくなる可能性がある──。アレルギーの原因となる物質が、意外な形で連鎖していることがあるからだ。AERA 2021年10月18日号で、医師が解説する。

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 アレルゲンは、意外なものに共通することがある。

 1970年代、日本でサーフィンが流行(はや)り始めた頃の話だ。神奈川・湘南で開業している皮膚科の医師たちは、「サーファーに納豆アレルギーが多い」ことに気がついた。

 日本大学医学部附属板橋病院の葉山惟大医師は言う。

「サーフィンをやるとクラゲに刺されますよね。クラゲのトゲの中にあるポリガンマグルタミン酸(PGA)という成分と、納豆のネバネバの成分が同一だったんです」

 クラゲに刺され、PGAを体が異物と判断してアレルギーになり、納豆のPGAにも反応した、ということだ。

 厄介だったのは、納豆アレルギーは、ネバネバで消化に時間がかかり、食べて半日後に症状が出ることだ。

 まだある。マダニに刺されると、あるものが食べられなくなる可能性があるという。

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