2025年度の共通テストで「情報I」が追加 知識だけでなく順を追って考える問題傾向

受験

2021/09/27 08:00

五角形の「合格鉛筆」。入試本番に向けて験担ぎもしたくなる (c)朝日新聞社
五角形の「合格鉛筆」。入試本番に向けて験担ぎもしたくなる (c)朝日新聞社

 2025年度の大学入学共通テストから、新たな科目「情報I」が加わる。どれだけの大学が受験科目として採用するのか。どんな問題内容なのか。AERA 2021年9月27日号から。

【写真】教育ジャーナリスト・神戸悟さん

*  *  *

 いまの中学3年生が大学受験に臨む2025年1月実施の共通テストが大きく変わる。

「最大の変化は、情報が出題科目に加わることです」(教育ジャーナリストの神戸悟さん)

 文部科学省は、新学習指導要領のもとで学んだ学年が高校3年になって迎える25年度の共通テストから「情報I」を加える。

「どれだけの大学が受験科目として課すかが気になります。国立大学が情報の受験を必須とすれば、どの高校も対応しなければならないムードになるでしょう」(同)

 国立大の受験生に、従来の「5教科7科目」に「情報」を加えて、「6教科8科目」を原則として課すかどうか、国立大学協会の入試委員会が検討している。

「課されることになれば、公立大の入試でも同じように情報Iの受験が必要になってくると思います」(同)

 改革のはざまとなるのが高卒生だ。

「旧学習指導要領のもとで学び、情報Iを履修していない高卒生の処遇がポイントになります。1997年の新課程入試の際は、高卒生向けに旧課程のテストが作られました。この高卒生向けの数学の問題はとても難しかったのですが、新課程のテストは易しく平均点が上がりました。どちらにするか事前の申込制だったので、高卒生にとっては賭けだったと思います」(同)

神戸悟(かんべ・さとる)/教育ジャーナリスト。河合塾、都内大学、国立研究開発法人を経て、現在は大学・入試を専門分野として活動(写真:本人提供)
神戸悟(かんべ・さとる)/教育ジャーナリスト。河合塾、都内大学、国立研究開発法人を経て、現在は大学・入試を専門分野として活動(写真:本人提供)

 高卒生向けに旧要領の学びで解けるテストを作るかどうかは未定だ。新たな科目だけに不安もあるが、神戸さんは言う。

「公表されたサンプル問題は、知識で解ける問題もありましたが、順を追って考えるものもありました。『これなら授業で対策できる』と多くの高校の先生から聞きました」

 勉強法をこうアドバイスする。

「文科省もプログラマーを養成したいわけではありません。プログラミングを組むように、一つひとつ情報を整理して、論理的に考える方法を身に付けてはどうでしょうか。基本的に教科書に沿って出題されます。授業を受けていてもわからないような難しい問題が出ることはないと思います」(神戸さん)

(編集部・井上有紀子)

AERA 2021年9月27日号より抜粋

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