羽生結弦、心の中に“気になる存在” 「『まだまだだろ』と言われている感じ」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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羽生結弦、心の中に“気になる存在” 「『まだまだだろ』と言われている感じ」

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NHK杯のフリーの演技を終えた羽生結弦選手 (c)朝日新聞社

NHK杯のフリーの演技を終えた羽生結弦選手 (c)朝日新聞社

「とにかく今回の試合はループとサルコーを決めたいという気持ちが強かった。オリジンの1発目のジャンプがずっと決まっていなかった。そういう意味ではかなり前進したと思っています。最初のループはかなり得点源ですし、そこを降りてこそのプログラムだと思うので。NHK杯に行くにあたって、最初のループを降りる、サルコーをしっかり決めるというのが一番大事だと思ったので」

 課題をきっちり克服してNHK杯を制し、GPシリーズで2連勝。12月5日から始まるイタリア・トリノでのGPファイナルへの出場権を得た。13-14年シーズンから、16-17年シーズンまで前人未到の4連覇を果たした思い入れのある舞台。覇権奪回に向けて最大のライバルとなるのは、昨季の世界選手権覇者で、羽生を上回る5種類の4回転ジャンプを跳ぶアメリカのネイサン・チェン(20)だ。だが、心の中には常に、気になる存在が一人だけいる。

「9歳の自分とずっと戦っているんですよ。9歳で初めて全日本ノービスを優勝したときの、自信しかない、自信の塊みたいな自分がいて。そのときの自分にずっと『おまえ、まだまだだろ』と言われているような感じがしてるんですよね。だから、本当はそこまで行きたいんです。子どものころって、ただやりたいことをやっていて、ただ自分自身が心から好きだなって思うことや、自信があることに、すごく素直でいられたと思うんです。それが、一番強いときの自分なんです。小さい頃の、何でもできると思っていたころの自分と、今の自分が融合したら……。それが理想像なんです」

 純真にスケートを楽しんでいた9歳の自分と、豊かな経験を積んだ24歳の自分が合わさったら、完全無欠のスケーターになれる。究極を目指す羽生結弦の旅は、まだまだ途上にある。(朝日新聞スポーツ部・山下弘展)

AERA 2019年12月9日号より抜粋


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