●こんな時どうする?

 赤ちゃんとのお留守番時に、こんなことが起きたらどうする?を見て見ましょう。

・ミルクを飲まない
 普段母乳の赤ちゃんに多く見られますが、「私は今日、ミルク断固拒否です!」と赤ちゃんに断られたら、困ってしまいます。普段からミルクを飲み慣れていないうえに、「飲ませる角度は?」「乳首をどこまで口に入れる?」など、悩みながら飲ませると、赤ちゃんも不安を感じます。保育所では、母乳育児で育ち、哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんには、まずは抱っこで安心させることからスタート。立ったままがいい子は、立って抱っこしたまま飲ませることも。また、哺乳瓶が嫌な場合はスプーンでひとさじずつ与えることもあります。時間を置いて再チャレンジすることもあります。でも、無理強いするのはかわいそうなので、いろいろチャレンジしたけど無理だった場合は、お母さんが帰ってくるのを待ちます。1~2時間飲まない時間があっても大丈夫です。お母さんは出かける直前に授乳して、おなかいっぱいにしてから出かけましょう。

・泣きやまない
 泣き出しても慌てないでください。まずは何で泣いているかをチェックします。おむつが濡れている、おなかがすいた、眠い、暑い、寒いなど何か理由があるのかもしれません。お父さんが慌てると、その気持ちが赤ちゃんに伝わり逆効果になりますので、まずは大きく深呼吸。「赤ちゃんは泣いて当たり前。だから大丈夫」と思い対応しましょう。

・眠らない
「〇時頃にお昼寝させてね」と言われたら、きっとその通りにするでしょうね。でも「赤ちゃんが寝ない」。よくあることです。お父さんと二人きりで過ごすことに、うれしくて興奮している赤ちゃんもいるでしょう。ぐずぐず言うときも、興奮しているときも、「寝かせよう」と思わないことです。近所をひとまわりしたり、一緒にごろごろしたり。遊んでいるうちにコテンと寝ることもあります。

 赤ちゃんと長時間過ごせたことは、きっとお父さんの育児への自信につながります。赤ちゃんのお父さんへの信頼度も増し、グッと仲良くなります。お母さんからの信頼度も上がりますよ。(文/中田 馨)

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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