最初は不安でも、お留守番できるとお父さんと赤ちゃんの絆が深まる(写真:gettyimages)
最初は不安でも、お留守番できるとお父さんと赤ちゃんの絆が深まる(写真:gettyimages)

 赤ちゃんと2人っきりで長時間のお留守番をしたことがありますか? 私が主催している離乳食講座は、長時間で本格的な調理をするため、赤ちゃん連れをお断りしている講座があります。参加者は女性が多いのですが、「今日、子どもがお父さんと初めて長時間のお留守番なんです」と言う人が多くいます。そんなお母さんたちは揃いもそろって少々不安そうな表情。そうそう、私もそうでした。

 普段、育児をお母さんがメーンにしている家庭では、お父さんは、赤ちゃんの機嫌の悪い時の相手や寝かしつけ、うんちのオムツ替えなど、少し面倒なことが起きるとすぐに逃げることが多いですよね。普段のそんな姿を見ていると、二人で留守番してね!とお願いしたけれど、やっぱり心配なのです。

 育児は夫婦二人の協力が不可欠。普段、お母さんが赤ちゃんとずっと一緒に過ごしている場合、お母さんにとって、たまに「子どもがいない私だけの外出」が大切なのです。だからこそ、お父さんが「いいよ、行っておいで」と快く送り出してくれたら、お母さんは飛び跳ねるくらいに嬉しいはず。今回は、赤ちゃんとお父さんが二人きりでお留守番するためにできる事前準備と、困った時の対処方法をお伝えします。

●普段からスキンシップを

 普段から積極的に赤ちゃんとスキンシップをとることが大切。お留守番だと赤ちゃんと二人きりになります。普段、赤ちゃんが機嫌のいいときいに遊ぶのはもちろんのことですが、赤ちゃんの機嫌が悪いときなど、少し面倒だなと思う場面にも積極的にチャレンジしましょう。お母さんは「それちょっと違うんだけど」などと、不安に思っても見守る姿勢を! 「こんな遊びが好きだよ」など、お母さんが普段している遊びを紹介しましょう。

●短時間のお留守番からスタート

 赤ちゃんとお父さんのお留守番。急に「じゃあ明日半日(一日)お願いね」は、赤ちゃんもお父さんもビックリしてしまいます。準備体操として、お母さんが近くのスーパーに買い物に行くときなど、短時間からスタートさせてみましょう。「お母さんがいなくても、お父さんがいるから安心だよ。楽しいでしょう」と、赤ちゃんに安心感を持ってもらうことが目的です。

 一生懸命あやしていても、最初赤ちゃんは不安げな顔をしているかもしれません。「いつもと何かが違う」と敏感に感じているのでしょう。体をさすったり、コチョコチョしたり、いないいないばぁしたり。あの手この手で、あやし方を変えてみましょう。

 赤ちゃんの機嫌がいい場合は、お父さんはそばでゴロゴロしたり、本を読んだりリラックスしましょう。お留守番の全ての時間を全力投球するとへとへとになってしまいます。

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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