災害時のトイレ問題 解決に乗り出したトイレットペーパー生産量日本一の市とは? (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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災害時のトイレ問題 解決に乗り出したトイレットペーパー生産量日本一の市とは?

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倉敷での経験をもとに、さらに改良を重ねる予定という

倉敷での経験をもとに、さらに改良を重ねる予定という

「みんな元気になるトイレ」は富士市を皮切りに、愛知県刈谷市、静岡県西伊豆町でも導入が決定。11月20日現在、6県13自治体が議会で調整中だ。導入にはおよそ1400万円かかるが、多くはクラウドファンディングやふるさと納税でまかなっている。富士市の総務部防災危機管理課主幹の太田智久さん(44)に聞いた。

「富士市でも携帯トイレや簡易トイレは備えているが、それだけで足りるのかと思っていました。このプロジェクトを知って、市長に提案したんです。わが富士市は製紙業の町でトイレットペーパーの生産量は日本一。このプロジェクト、富士市が一番にやりましょう!と」

 倉敷市には、市内の製紙業者から預かったトイレットペーパーやペットシーツも持参した。今後はこのトイレネットワークが、支援物資のインフラになることも期待できるという。

 実は発起人の石川さんはデザイン会社の社長でもある。01年のベストセラーとなった書籍『世界がもし100人の村だったら』(マガジンハウス)も彼の仕事だが、あの一冊を手掛けたことが社会貢献へ駆り立てたという。

「熊本地震の死者約270人のうち、直接災害で亡くなった方は50人なんです。大多数はその後の生活の中でエコノミークラス症候群や感染症などで命を落としている。僕らはこのトイレを通して、そんな災害関連死をゼロに近づけたいんです」

(ライター・浅野裕見子)

※AERA Mook『災害からお金を守る』より


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