「僕は勝ちたい!」16歳の羽生結弦が語った屈辱 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「僕は勝ちたい!」16歳の羽生結弦が語った屈辱

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「AERA 2011年11月7日号」表紙の羽生結弦 撮影・坂田栄一郎。羽生の激闘のすべてを追いかけた「AERA増刊 羽生結弦」(定価980円)が好評発売中

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「王者に勝てば自分が王者。だからまねして滑ったんです」

 今年2月の四大陸選手権では自己ベストを更新したが、その直後、仙台で練習中に東日本大震災に見舞われた。自宅は全壊。ホームリンクも営業停止に。練習場所を確保する目的もあって、夏はショーを転々とした。その数なんと60公演。

「本番だから全力で滑り切る。体力がついたし、新しい強化方法になりました」

 転んでも、タダでは起きないのだ。

 被災者としての葛藤もあった。

「インタビューには『被災者の代表としてスケートを頑張ることでみんなに勇気を与えたい』なんて答えたけれど、きれいごとじゃないか」

 仙台空港へ向かったある日。見慣れた住宅街は消え、ガレキの先には海。海なんか見える場所じゃなかったのに。その衝撃で、もやもやが吹き飛んだ。

「被災したことに甘えたくない。実力で選ばれた日本代表のスケーターとして、結果に責任を持たないと」

 今シーズンのGP初戦は11月4日からの中国杯。

「期待されてる感覚が好き。それはプレッシャーじゃなくて快感なんです」

(ライター・野口美恵)

AERA 2011年11月7日号


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