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「僕は勝ちたい!」16歳の羽生結弦が語った屈辱
フィギュアスケート
2018/02/22 07:00
「王者に勝てば自分が王者。だからまねして滑ったんです」
今年2月の四大陸選手権では自己ベストを更新したが、その直後、仙台で練習中に東日本大震災に見舞われた。自宅は全壊。ホームリンクも営業停止に。練習場所を確保する目的もあって、夏はショーを転々とした。その数なんと60公演。
「本番だから全力で滑り切る。体力がついたし、新しい強化方法になりました」
転んでも、タダでは起きないのだ。
被災者としての葛藤もあった。
「インタビューには『被災者の代表としてスケートを頑張ることでみんなに勇気を与えたい』なんて答えたけれど、きれいごとじゃないか」
仙台空港へ向かったある日。見慣れた住宅街は消え、ガレキの先には海。海なんか見える場所じゃなかったのに。その衝撃で、もやもやが吹き飛んだ。
「被災したことに甘えたくない。実力で選ばれた日本代表のスケーターとして、結果に責任を持たないと」
今シーズンのGP初戦は11月4日からの中国杯。
「期待されてる感覚が好き。それはプレッシャーじゃなくて快感なんです」
(ライター・野口美恵)
※AERA 2011年11月7日号
AERA(アエラ)増刊 「羽生結弦 ~連覇の原動力~」(AERA増刊)
朝日新聞出版


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