上智大卒、新人賞受賞作家なのに、あらゆる場面で「戦力外通告」、大人の発達障害のリアルを本人が綴る (2/9) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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上智大卒、新人賞受賞作家なのに、あらゆる場面で「戦力外通告」、大人の発達障害のリアルを本人が綴る

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AERA#ヘルス
「言語性知能」と「動作性知能」のギャップ(※写真はイメージ)

「言語性知能」と「動作性知能」のギャップ(※写真はイメージ)

 初めて働いたのは成人を迎えた後、大学2年生でアルバイトをした時だ。ビアホールだった。私は仕事ののみ込みが異常に遅く、もっと速く動いてくれと言われた。飲食店ではテーブルにA1、B2のように店員だけがわかる番号をつける。これを卓番といい、夕方になると「ワンビアA2!」「ツービアC3!」などの怒号が激しく飛び交う。私は最後まで、この卓番が覚えられなかった。おどおどとしながら必死で席を探すが分からずパニックになる。大学のサークルには何とか馴染めたのだが、バイト先では常に浮いている自分がいた。私はたった3カ月でビアホールを辞めた。

 その後、居酒屋のバイトに入った。ビアホールではうまくできなくても、環境が変われば仕事のできる人間になれる、そう信じたかった。しかし、ここでも評価は最悪だった。まず揚げ物と焼き物の区別がつかない。焼き鳥を注文されて、調理場の揚げ物担当の人にオーダーを持って行ってしまう。そして「焼き鳥は焼き物だよ! 分かんないの!?」と怒られる。あるいはコロッケを注文されて、焼き物担当に持って行ってしまい、「コロッケは揚げ物でしょ!?」と怒られる。夜の居酒屋はラッシュだったから、私のトロさは際立って見えた。男性店員にいじめられ、1カ月で辞めた。


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