大事なのは、「芸道に関して、人は気にせず、自分のことを考える」こと。人のことはわかっても、自分がわからない奴はずいぶんいますからね。
他人はどうでもいい。
自分の芸を考えなくてはいけません。それは私たち芸人ばかりではなく、人間全般に言えることではないでしょうか。
二ツ目さんたちの一番の強みは、若さという武器があることですよね。彼らの元気さは、そりゃあうらやましいですよ。こちらはもう出そうと思ったって出ないんですから(笑)。ただしその若さで、暴走はしてもらいたくない。
自分がやっていることは冒険なのか、落語を壊していないか、表現も含めて考えることは必要です。若さという武器を、いい意味で使ってもらいたいですね。
※AERA 2017年3月27日号