人形町駅から徒歩で「明治座」へ向かう途中にある「銀座あけぼの 日本橋浜町店」。お店の中はいつも「明治座」の関係者をはじめ、人形町や水天宮帰りの土産を求める客でにぎわっている。季節ごとに変わる商品に合わせたショーウィンドーを眺めるのも楽しい。「白玉豆大福」「味の民藝(おかき)」などの通年商品のほかに、これからの季節であれば「水大福」「わらびもち」など、涼しげな夏の和菓子が加わる。
人形町駅から徒歩で「明治座」へ向かう途中にある「銀座あけぼの 日本橋浜町店」。お店の中はいつも「明治座」の関係者をはじめ、人形町や水天宮帰りの土産を求める客でにぎわっている。季節ごとに変わる商品に合わせたショーウィンドーを眺めるのも楽しい。「白玉豆大福」「味の民藝(おかき)」などの通年商品のほかに、これからの季節であれば「水大福」「わらびもち」など、涼しげな夏の和菓子が加わる。 東京都中央区日本橋浜町2-6-1 浜町パルクビル1階 営業時間・月~金9:00~19:00、土日祝9:00~18:00 不定休

 施設内にも多くの店舗があるのだが、そこを利用するのは観客たち。昔ながらの“しきたり”を熟知した座長さんとスタッフらが「急に観に来てくださった方へのお土産をすぐに買いに行けて便利」「2個ずつとか少しだけのお願いでも最高の接客で素早く包んでくれる」と絶賛するのが劇場のすぐ近所にある『銀座あけぼの 日本橋浜町店』だ。本店は銀座4丁目交差点近くの晴海通り沿いで、その賑わいを目にした方も多いだろう。まだ甘いものが貴重だった戦後、人々の活力の素と「新しい日本の夜明け」を願う想いが店名になったという。

 現在、人気の定番菓子に使っているのは契約農家で栽培された北海道産小豆や、宮城県産みやこがねもち米。

「日本橋浜町店」は、大通りから少し入った閑静な場所にあり、ショーケースが見やすく、何より『明治座』とは目と鼻の先。季節のお菓子から「白玉豆大福」「もちどら」「姫栗もなか」などなど、職人が早朝から丹精こめて仕上げた菓子の数々は自分用に1個、2個からも買える。

 店主は職人に対し、「自分の一番大切な方に差し上げるお菓子だと思い、心をこめてください」と常に言っているのだとか。大御所らが安心して進物に利用できるワケである。

山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める 

週刊朝日  2022年6月17日号

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山田美保子

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山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める

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