──人形の魅力とは。

「人間の形をしていることでしょうか。小さいものに何かハマり、いじりたくてしょうがない。髪の毛をとかしたり、服をコーディネートしたり、そうしたお世話が楽しいです。着せ替えていくと8~9時間の作業になります。大人になって、自分でお洋服をつくることもできるようになりました。それがまた、楽しい。終わりのない世界です」

──同じ趣味の方とのつながりなどは?

「一番のライバルは北海道にいる小学2年生の女の子です。お金持ちの子で、いっぱい持っていて、張り合っています。大人はファン同士で、気取らずにおしゃべりできます。神戸に小さなブティックがあり、リカちゃん人形の服をハンガーにかけているので、コーディネートしながら買うことができます。みなさん、ワインケースのような箱に、自分のリカちゃん人形を入れて持っていき、洋服を合わせます。そこに集まる大人の会には100人くらいいるのではないでしょうか。男性の方もいらっしゃいます」

(本誌・浅井秀樹)

週刊朝日  2021年6月18日号