林:へぇー、そうなんですか。ちょっと意外なお言葉。あまりにもナチュラルでびっくりしちゃった(笑)。こういう柔軟さって、新しい世代だなと思いますよ。いずれコロナが収束してライブが再開され始めたら、これまた楽しみですね。YOASOBIの音楽だと、東京ドームとかあんまり大きいところは似合わないような気がするんですけど、どうでしょうか。

Ayase:いや、絶対にドームでやりたいと思ってます。そこは「紅白」と一緒で夢でもあるし、「あそこがYOASOBIにとってベストだね」って皆さんに言っていただければ勝ちかなと思ってるんで。東京ドームとか武道館とか、いつかは立ちたいと漠然と思っていた夢に、いま手がかかっているという感覚があります。

林:そうなんですか。そうおっしゃるなら、きっと5大ドームもすぐに現実のものとなりますよ。それはそうと、ikuraさん、いつもカワイイお洋服を着てますよね。

ikura:今日の服はお借りしたものですけど、紅白に関しては、スタイリストさんやデザイナーさんが一からデザインしてくださいました。小説を音楽にするユニットということから、ステージだったり、衣装だったり、そこでやる意味だったり、いろんなことを考えていただいてるんです。

林:なるほど。YOASOBIが核になって、そこにファッションだったり映像だったり小説だったり、いろんなアーティストが彗星みたいに飛んできて、いろんなものを表現していくんですね。

Ayase:YOASOBIが一つの集合場所というか、待ち合わせ場所みたいなものになっていって、いろんなものを取り込んでその輪を大きくしていきたいというのが一つテーマとしてあるので、まさしくおっしゃるとおりです。

林:広場をつくって、そこにみんな集まって“夜遊び”しようということなんですね。私たちおばさんおじさんも「紅白」でYOASOBIというユニットを知った人が多いので、その広場に参加させていただきたいと思います。

Ayase:ええ、もうぜひ。

(構成/本誌・松岡かすみ 編集協力/一木俊雄)

YOASOBI/コンポーザーのAyaseとボーカルのikuraによる2人組の音楽ユニット。小説・イラスト投稿サイト「monogatary.com」に投稿された小説を音楽にするプロジェクトから2019年に誕生。星野舞夜の小説「タナトスの誘惑」を原作としたデビューシングル「夜に駆ける」がストリーミング再生回数4億回を突破、Billboard Japan 総合ソングチャート“HOT100”2020年年間チャート1位をはじめ、配信チャートを席巻。最新CD「怪物/優しい彗星」が好評発売中。

週刊朝日  2021年4月16日号より抜粋

>>【対談1:YOASOBI「ここまでヒットするとは…」社会現象化に戸惑いも】はこちら

>>【対談2:「夜に駆ける」再生4億回、給料アップ YOASOBI「ぶっちゃけて言うと…」】はこちら