打線も4番のマルテが左ふくらはぎの張りで7月11日に登録抹消され、打率3割1分と打撃好調だった糸原健斗が右手有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折で長期離脱したのが痛手だったが、ボーア、サンズの両外国人が日本野球に対応してポイントゲッターとして機能し、大山悠輔も8本塁打と7月上旬から不動の4番に定着している。打撃不振に苦しむ2年目の近本光司がリードオフマンとして復調すれば、さらに得点力が増す。

 阪神の首位浮上へ、カギを握るのが分の悪い巨人戦だろう。阪神が巨人に最後に勝ち越したのは07年の14勝9敗(1分)。08年以降は12年連続で勝ち越しがない。宿敵・巨人に負け続けて阪神ファンのうっぷんもたまっているだろう。今年のセ・リーグはクライマックスシリーズが開催されない。ペナントレースの灯を消さないためにも阪神は意地を見せてほしい。(梅宮昌宗)

※週刊朝日オンライン限定記事