敷金は原則返還 “民法大改正”で注意すべき不動産契約のルール (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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敷金は原則返還 “民法大改正”で注意すべき不動産契約のルール

池田正史,浅井秀樹週刊朝日
不動産のルールも大きく変わる (週刊朝日2020年4月3日号より)

不動産のルールも大きく変わる (週刊朝日2020年4月3日号より)

相続の主な変更点 (週刊朝日2020年4月3日号より)

相続の主な変更点 (週刊朝日2020年4月3日号より)

「民法の修理(修繕)は、マイナスの状態を元のゼロの状態に戻すことです。改築や増築、トタン屋根を瓦ぶき屋根にリニューアルするといったことは認められません。大家と借り手の受け止め方が異なるケースも想定されるので、よりきめ細かい契約書が必要になるでしょう」(同)

 設備の故障や建物の破損があれば、その規模や割合に応じて家賃を下げてもらえる。どのくらい下げるかは大家との交渉次第だ。

「飲食店が入るビルで新型コロナウイルス感染者が出たと想定し、消毒のため休業を余儀なくされた場合はどうなるのか。結論から言えば、ケース・バイ・ケースです。新型コロナウイルスが台風や地震のような天変地異にあたるのか、消毒が国や自治体などの命令にもとづくものなのか、さらには大家や借り手の価値観にも左右されます」(同)

 日本賃貸住宅管理協会は目安を示している。例えばトイレが使えなくなった場合は、1カ月あたりの家賃の2割相当分を、使えない期間に応じて日割りで減らしてもらえる。実際はもっと複雑なので、専門家に相談しよう。

 最後に相続についておさらいする。「配偶者居住権」の制度が始まり、夫が亡くなった後に残された妻が自宅に住み続けながら、一定の現金も確保しやすくなる。

「配偶者短期居住権」の制度も始まる。遺産分割協議がまとまるまで、最低でも6カ月は無償で住み続けられる。妻が自宅を相続できなくても、すぐに自宅を出ていかなくてよくなる。

 7月10日からは、自筆証書遺言を法務局が預かる制度もスタートする。形式的な不備がないかどうかをチェックしてもらえ、紛失や偽造の恐れがなくなる。家庭裁判所での「検認」の手続きもいらなくなる。手数料など決まっていない点もあるので、これから自分で遺言を書く人はチェックしておこう。

 ここまで見てきたもの以外にも請負契約に関するものなど、変更点はいろいろある。全てを把握するのは難しく、悩んだら弁護士ら専門家に相談することが大事だ。

「法律は文字で書かれているので、現実とはどうしてもずれが生じます。解釈や争いの余地は常にあるものです」(同)

 コロナショックで経済が混乱するなか、新年度を迎える。家計も苦しくなるなかお金や暮らしのルールに気を配って、損をしないようにしたい。(本誌・池田正史、浅井秀樹)

週刊朝日  2020年4月3日号より抜粋


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