続いて、証人尋問が行なわれた。

 沢尻被告は保釈後、入院したが、その病院の担当医師が病状を説明した。

「MDMAやLSDの幻覚はない。ただ、大麻を使用していて、大麻の軽い依存症があった。欲求をコントロールできていて、幻覚があったり、コントロールを失うようなことはない。仲間と騒ぐときに薬物を使いたいということで、いつでもではない。大麻については、仕事や撮影期間は使っていない。長い休みのときに使いたいと思って使う。だんだん量が増えていて、コントロールしずらい。軽度の大麻依存症といえる」

「メールアドレスを変更し、携帯は解約した。それで人間関係が離れることが大事。依存症の治療のため、薬物がどんなものか、どんなことなのかを理解する教育を行った。一緒に勉強していく。その彼女の取り組みは、スタッフもびっくりするほど真面目で、一生懸命取り組んでいた。思った以上に理解している」

 医師によれば、依存症や薬物について十分、理解できているという。こう続けた。

「やめ続けることが大事。そんなに簡単なことじゃないと思っている。今後、外来クリニックに月1程度来てもらう。その度に簡易の薬物キットを使っていこうと話していて、それに同意している。退院はそう遠くない日になる。依存症を直すのは難しい。変な気持ちになったら来てもらう。相談できるところを使ってほしい。これは危ないと思ったら、すぐに来られるようにしていきたい」

 続いて沢尻被告の兄も登場。飲食店の会社の役員だと自身を語った。

「(沢尻被告が逮捕された)11月16日は12時30分頃一報が来ました。留置では面会に行きました。自分のやったことに反省し、後悔して謝罪していました。入院中も面会に行っていました。今までのこと、日常生活の交友関係は知っていましたが、違法薬物については知らなかった。今後は同居して、更生に向けて支援していく。今までの仕事は難しい。僕でできることがあれば、経済的なことを含め、話を聞きながら進める。人間関係は反省して、悪かった部分は直していってほしい。被告の薬物については、捕まる前は、目の前でやっているのを見たことはないが、週刊誌で見たことはある。薬物使用は事件の後、知っている人と知らない人がいた。今後は日々の生活に注意しながら、どう社会に戻っていくか考えながらになる」

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沢尻被告の証言は?