この後、沢尻被告は証言台へ。一礼して着席した。弁護側の被告人質問に対し、沢尻被告は思いのたけをこう告白した。

「逮捕されたことにより、多大なるご迷惑をお掛けし、またエイベックスのスタッフの皆さまには大変な苦労をお掛けしました。撮影中のものに関しても、スタッフの皆さまに大変な負担をお掛けし、大きな損害を与えて本当に申し訳なく思っております。家族に対しては申し訳なく、母に対しては外出できなくなるなど不自由な思いをさせ、苦労をかけたことは申し訳ないと思います。また兄に対しても心配や迷惑をかけ、裁判にまで来てもらってこのような思いをさせて申し訳ないと思います。

 今まで病院で生活してきました。診察のほか、薬物が体に与える影響や、依存について調べてきました。検査の結果、違法薬物に対しての肉体的な影響はありませんでしたが、大麻は精神的依存がありました。

 MDMAやLSDの幻覚や、肉体的精神的な依存は認められませんでした。安心しています。大麻に関しても、コントロールできると思っていて、いつでも止められると思っていましたが、精神的依存があるといわれショックでした。今後は違法薬物とは決別して生きていきたいです」

 入院中に医師の指導で、薬物の影響や精神疾患について勉強したと明かした。

「今後、違法薬物を断ち切るため、継続して病院に通い続け、治療を続けます。悪い考えには立ち入らないようにします。交友関係、違法薬物と関わりのある人達と関わらないようにします。まず携帯電話を解約しました。SNSを閉じましたし、携帯電話の端末は弁護士に預けました。医師には、今後は外来で定期的に通ってアドバイスをもらって、安定した生活を送ることが大切だといわれました。現段階では今後は決められてはいませんが、家族と考えていきたいと思います」

 さらに女優復帰について驚ろくべき発言が飛び出したのだった。

「女優復帰は考えていません。女優は影響力のある人間なのに、身勝手な行為をして多くの方を傷つけました。代償は計り知れず、復帰の資格はないと思います。逮捕されて多くを失い、初めて気が付いたこと。それは自分の中では薬物はコントロールできると思っていましたが、それは多くの間違いでした。薬物に汚染される状態の中で、私を使ってくれた人や、正しい意見を言う人に耳を傾けず、現実逃避した世界で、薬物が繋いでくれた偽りの友情から抜け出すことができませんでした。彼らと過ごした、非生産的な日常すべてが幻でした。その結果、すべてが崩れました。心の底から後悔しています」

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検察の被告人質問は?