「今回、一般の市民の怒りが収まらないのは、桜を見る会が『お友だち』だけを優遇する場になっているからです。『身の丈』発言とも重なり、選民意識の表れとも受け取れます。経済格差など自分の努力だけではどうしようもない立場の人々をさげすみ、こういうところに呼ばれるのが“上級国民”だと言わんばかりです。そういう会を中止するというのだから、何かうしろめたいことがあるのを事実上認めたということじゃないですか。これはアウトですよ」

 安倍首相は相変わらず逃げの一手。説明をあいまいにして問題が沈静化するのを待つのは、今やこの政権の「お家芸」だ。たまには自ら国会に出て、集中審議に応じてもらいたいものだ。(本誌・亀井洋志、上田耕司、吉崎洋夫/今西憲之)

週刊朝日  2019年11月29日号

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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