民間・自治体で広がる認知症“予防サービス”と“保険” (2/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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民間・自治体で広がる認知症“予防サービス”と“保険”

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小島清利週刊朝日#シニア
太陽生命のパンフレット

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太陽生命の「脳トレ」アプリの利用画面

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認知症対策としての保険に関する官民連携の主な例  (週刊朝日2019年6月21日号より) 

認知症対策としての保険に関する官民連携の主な例  (週刊朝日2019年6月21日号より) 

 このほか、公的介護保険制度の要介護1以上の状態に該当した場合などに介護一時金を支払うなどのオプションもある。

 同社では、認知機能低下・MCIの早期発見、認知機能低下を予防するための取り組みである認知症サポート「SOMPO笑顔倶楽部」と、「笑顔をまもる認知症保険」に加え、万が一介護が必要となった場合には、SOMPOホールディングスグループの介護サービスなどを提供する総合的な認知症対策を掲げる。

 MCIを起点としたサービスを提供することで、認知症への理解を深め、認知症との付き合い方を変えてもらおうという発想だ。認知症になった人のケアと、介護者の介護負担の軽減を目指している。

 保険料については、男性60歳、終身加入で月額4140円のケースで、骨折10万円、災害死亡給付金100万円、MCI含む認知症一時金100万円。

 認知症は、避けられない老化の一つという側面を持つ。そのため、認知症の人が起こした事故に関する損害賠償などの救済には、自治体が保険料を負担するケースが増えている。

 日本総合研究所は今年3月、認知症施策における官民連携の事例についての調査研究をまとめた。日本総研リサーチ・コンサルティング部門高齢社会イノベーショングループの紀伊信之部長は、こう話す。

「認知症になっても暮らしやすい環境のためには、医療・介護の支援のほか、交通手段などの公共施設のハード面と、買い物・食事・外出などのソフト面の両面で認知症の人やその家族向けの対策が必要。様々なリスクに対応するための保険が果たす役割も大きい」

 多くの自治体が認知症関連の保険事業に取り組むきっかけとなったのが、07年に愛知県大府市で起きた鉄道事故だ。認知症の高齢者が電車にはねられて死亡し、JR東海が事故による列車遅延によって生じた損害賠償を遺族に請求した。一審、控訴審ともJR東海の主張を認めたが、最高裁は16年、遺族側の逆転勝訴の判決を出した。

 認知症対策に関し、17年11月に全国初の保険制度を導入した神奈川県大和市は、早い段階から保険事業の検討を始めていた。小田急江ノ島線、東急田園都市線、相鉄本線などの鉄道網や、高速道路網が発達するなど交通利便性が高く、事故のリスクが高いことから、市民の関心も高かったという。


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